12 Nov 2017

大豆イソフラボンは、女性ホルモンを整える作用があることから多くのサプリメントに使われる成分です。
私たち日本人の身近にある食べ物に豊富で、特に女性にうれしいさまざまな効果を持っています。
大豆イソフラボンの効果的な摂取方法についてまとめました。
目次だよ
大豆イソフラボンとは
イソフラボンはマメ科の植物に多く含まれる、ポリフェノールの一種です。
中でも大豆に含まれる15種類のポリフェノールの総称を大豆イソフラボンと言います。
大豆イソフラボンは、別名植物エストロゲンとも呼ばれます。
私たちの体の中で働く女性ホルモンには
・エストロゲン
・プロゲステロン
がありますが、このうちエストロゲンと似た作用をするためです。
大豆は摂取すると体内でアグリコンという物質に変化し、エストロゲン受容体と結合してエストロゲンに似た働きをします。
また、エストロゲンが少ない場合も多い場合も、体内でそのバランスを調整するという作用があります。
大豆イソフラボンが持つ効果とは
PMS・生理不順の緩和
女性がホルモンの影響を大きく受けるのは、生理周期と関係しています。
生理前2週間はエストロゲンが、生理後2週間はプロゲステロンが優位になり、それを繰り返すことで精神的・身体的にさまざまな変化があらわれるのです。
ホルモンバランスの乱れによって、生理の3〜10日頃になると
・イライラ
・吐き気
・頭痛
・眠気
・肌荒れ
に悩まされる人は少なくありません。
これを月経前症候群(PMS)と言い、生理が始まるとともに症状は収まります。
日本の女性の約9割が何らかのPMS症状を抱えていると言われています。
そこで大豆イソフラボンが効果を発揮します。
ホルモンのバランスを整えることで辛いPMSの症状を緩和してくれるほか、生理不順の緩和にも役立ちます。
美肌効果
エストロゲンは「美のホルモン」と呼ばれ、体内でコラーゲンを生成して肌の弾力やハリを保つ役割があります。
大豆イソフラボンを摂取することで、エストロゲンに似た効果を得ることができるため、美肌効果抜群です。
また、細胞の新陳代謝を高めて肌のうるおいもアップします。
さらに、大豆イソフラボンのひとつ・ゲニステインには強い抗酸化作用があるため、老化の原因となる活性酸素を抑えてくれます。
更年期障害の予防・症状改善
ホルモンバランスが整うことで得られる効果として、更年期障害の予防や症状の改善も挙げられます。
40代から50代の閉経前後の女性は、女性ホルモンの分泌量が減ることで
・のぼせ
・ほてり
・耳鳴り
・イライラ
などの症状が出てきます。
大豆イソフラボンを摂取すると、体内で減少したエストロゲンの働きを補うことができるため、結果として症状の予防や改善につながるのです。
冷え性の改善
大豆イソフラボンには、血流の改善作用もあります。
血行不良は
・冷え性
・肩こり
・肌の乾燥
につながります。
女性ホルモンの乱れも血行不良に関係しているため、冷え性がよくなることでさまざまな不調を緩和する効果が期待できます。
ガンの予防
エストロゲンは分泌が過剰になると、乳がん細胞の中にある受容体と結合してがん細胞の増殖を促します。
しかし、大豆イソフラボンがこの働きを抑え、乳がんの発症リスクが下がるというデータも。
また、男性の場合でも前立腺がんへの効果が立証されています。
前立腺がんは男性ホルモンの過剰分泌が原因の一つですが、大豆イソフラボンを摂ることで男性ホルモンの分泌が抑えられるためです。
骨粗しょう症の予防
閉経後の女性は、骨密度が年に2〜3%というスピードで減少していきます。
エストロゲンにはカルシウムの流出を防ぐ働きがありますが、閉経とともにエストロゲンの分泌量が減少してしまうためです。
大豆イソフラボンを摂取することでカルシウムをしっかりと吸収できるようになり、骨粗しょう症の予防につながります。
コレステロール値を下げる
大豆製品はイソフラボンはもちろん、大豆タンパクや食物繊維が総合的に働いて、コレステロール値を下げる効果が期待できます。
大豆イソフラボンの抗酸化作用で過疎化脂質の発生を抑えるほか、悪玉コレステロールを抑制して生活習慣病の予防にもつながります。
大豆イソフラボンの効果的な摂取方法
それでは、大豆イソフラボンの効果的な摂取方法について見ていきましょう。
食べ物
私たちの身近には、大豆製品がたくさんあります。
もっとも理想的なのは、昔ながらの和食をしっかりと食べることでしょう。
大豆を使った代表的な食材は以下のものです。
・味噌
・納豆
・豆乳
・油揚げ
・きなこ
・豆腐
サプリメント
さらに効果を高めたい場合は、サプリメントを併用してもいいでしょう。
食べ物から摂取したイソフラボンは体質によって吸収率が大きく異なるため、サプリメントのほうがより確実です。
サプリメントの場合は、吸収率を高めたアグリコン型イソフラボンを利用するようにしてください。
一日の摂取量の目安
食品安全委員会では、大豆イソフラボンの1日の摂取量の上限を70から75mgと定めています。
これは継続して長期間食べ続けても悪影響がないとされる量です。
食べ物に加えてサプリメントを摂る場合は、この上限を越えないようにしましょう。
食べ物の場合
食べ物からの摂取量の目安は、1日40〜50mg程度です。
日本人の大豆消費量は年々減少しており、1日の平均摂取量は18mgと理想に遠い状態。
積極的に大豆製品を食べるようにしましょう。
・納豆なら1日2パック
・豆腐なら1丁
・豆乳なら400ml
が目安です。
サプリメントの場合
サプリメントの場合、通常の食事で摂る大豆イソフラボンの量を考えた上で、1日の上限を30mgとしています。
摂取してから48時間以内には体外に排出されるため、毎日継続して飲み続けるようにしましょう。
大豆イソフラボンを摂取する際の注意点
大豆イソフラボンを摂取するにあたり、注意したいポイントもあります。
妊婦や乳児の上乗せ摂取はしない
上乗せ摂取とは、通常の食事に加えてサプリメントを摂取することです。
エストロゲンの分泌量が増える
・妊娠中
・授乳中
・乳児
は発育に影響を及ぼす可能性があるため、通常の食事以上の摂取は避けましょう。
特定の病気がある場合は控えよう
・乳がん
・子宮がん
・子宮内膜症
などがある場合は摂取を控えましょう。
過剰摂取しない
大豆イソフラボンは過剰な分は体外に排出されるものの、極端に大量に摂取するのは好ましくありません。
1日の摂取量をきちんと守るようにしましょう。
大豆イソフラボンは女性にうれしい成分だった
普段の食事からでも摂れますが、サプリメントと併用することでさらに効果を高めることができます。
ぜひ活用してみてくださいね。